2014年10月27日月曜日

おにいちゃん(??)おかえりなさい

 長い間ご無沙汰してしまいました.汗だらだらのブラジルフェスタから,もう2ヶ月近く,東広島は秋を通り越して冬の気配すら感じられる今日この頃です.

 このところU18にやってくる子どもが少なくなり,活動がやや低調な状況になっている.そんな中,アジアの西の地域から小学生が2人やってきた.日本語はもちろんゼロ,教科学習のレベルは日本(の学校)とはかけ離れている・・・そのギャップの大きさにはため息すら出てこない.しばらくというか当分の間,試行錯誤は続くだろう.

 実はその2人が初めてU18に来たとき,たまたま居合わせてサポートしてくれたのがIさんだ.何を隠そう(別に隠すことは何もない)彼はヤッチャル創設時のメンバーで,当時は大学院生.その立場(?)を生かして,ヤッチャルと大学生ボランティアとのパイプ役になってくれた.大学生の参加があったから,ヤッチャルやU18が今まで細々とでも続けてこられたのだと思う.なんせおばさんパワーだけでは,フレッシュさに乏しい・・・彼はその後,大学院を終了し,めでたく博士様となり,今では大学講師になっている.まだ若いのに本当にたいしたものなのだ!!U18の最初にソフトでやさしいおにいさん(子どもたちから見ればおじさんか??)に指導してもらったおかげで,緊張しきっていた二人の顔はだんだん笑顔になっていった.

 ところで彼の専門は,「音声」という,日本語教育の中でも取り組む人の少ない分野だ.でも日本語ボランティアをしている人たちにとっては,とても興味があるし,一度は聞いておきたい分野である.なぜ韓国の人たちの日本語はあのように聞こえるのか? なぜこのブログでおなじみのVT君の「つ」は「ちゅ」になってしまうのか,なぜSさんは「来て下さい」を「切手ください」と聞きまちがえるのか,日本語ボランティアをしたことのある人なら,思い当たる節があるだろう.
 ということでが彼に講師を依頼し,10月26日にサンスクエアで日本語ボランティア講習会が行われた.日本語らしい自然な発音,自然な話し方をするにはどうしたらいいか,そのコツをたっぷり教えてもらった.彼の講義の中で強く印象に残ったのは,言葉というか話し方(調子)は感情を表すということだ.確かに,いくら相手が日本語を母語としない外国人,他意はないとわかっていても,その言い方はないでしょ!!と思ってしまうことがある.その人が“日本人”と会話をしたいのなら,外国人だからと甘い顔(??)をせずに,相手を傷つけない話し方(調子)を意識させて習得してもらう方がいい.

 彼の講習は,だれにとっても貴重な学びの体験になった.ありがとう.またいつでも帰ってきてくださいね.ヤッチャル&U18のやさしいおにいちゃん(?)!!


東広島へ里帰り(?)です.熱心に講義するおにいちゃん