2013年10月25日金曜日

ちょっと(?)うれしかったな!!

 秋が深まってきましたね。このところ、すっかりご無沙汰してしまいました。その間、本当にいろいろなことがあり、ヤッチャル一同、ずいぶん振り回されましたが、子どもたちは相変わらず元気です。今日は、そんなU18ティーンエージャー組の様子をつらつらと書いてみますね。

 本ブログNo1の出演率を誇るVT君。ちょっと前にルービックキューブ(皆さん、ご存じですか? の世代にとっては懐かしいですけどね)にはまりました。これが好きなのは、理系頭の子が多いですね。VT君は超がつく理系人間。同じ定時制高校に通うSC君もそうですが、彼も相当の熟練者で、4×4なら1分もかからずに全6面クリアーします。どうやらそれを見て、VT君は刺激されたらしい。通販で苦労して(メールアドレスや支払いのことなど)7×7を買い求め、なんと1時間で全面クリアーしました。あ〜あ、やっと手にした“3000円”なのに・・・(勉強にもその集中力で取り組みなさい!!)
 そのVT君、バトミントンでついに優勝しました(広島県の定時制高校の大会)。やったね!!恥ずかしそうに携帯電話を目の前に突き出すので、何かと思ったら、優勝カップを抱えた彼の姿が写っていました。この大会は残念ながら全国大会にはつながりませんが、来年春には、地区大会→県大会、そして全国大会を目指すそうです。

 そして、最近劇的な変化を遂げたのがKC君です。彼は中2の終わり頃来日し、中3で不登校、高校入試もままならず、その後何もせずふらふら(?)していました。
 その彼が、とにかく働き始めました。定番(?)の携帯電話仕事で、一日中シールを貼っているそうです。背の高い彼にとって、作業台が低すぎて、首と肩ががちがちになってしまいました(ちなみに、定時制高校に通うSIさんも、同じところで働いています。昼間働き、夜学校、彼女もたくましいです!!)。
 ふらふら(?)していた時、は何度もKC君に電話して、とにかくU18に来なさいと、根気強く誘っていました。それでもなかなか顔を出さず、ヤッチャル一同はやきもき。「いいけげんにしろ〜〜!」という気分になった時もありました。その間、彼はマンガやアニメにはまっていたようです。ちょっとした『きっかけ』(この話は、いつか書こうと思います)で久しぶりにU18に来た時、彼の日本語が劇的に上達しているのに、本当に驚かされました。発音も綺麗で、助詞をしっかり使って、センテンスをきちんと完結しています。VT君でも、このレベルには達していません。
 さらに10/23の日本語クラス(大人対象)では、以前は全く興味を示さず、わからない、できないと逃げていた算数(数学?)に積極的に取り組みました。正負の数の四則計算、文字式の計算、忘れていた(?)通分、約分も、ちょっと教えたらすいすいこなしました。そして
「先生、算数(数学)っておもしろいじゃん。もっと難しいのやろうや!」 
そのときの顔は何とも言えません。 満足感、達成感、そして快感!!わかる、できることがうれしくてしょうがないという感じでした。同じようなレベルで四苦八苦する友達に対しては、積極的に教えて、多少の優越感にひたっていました(これも実は大切なことなんです)。彼に出会ってから約3年、にとっていままでで一番楽しい勉強になったので、なんだかうるうるしてしまいました。本当にこの3年間、が彼を見放さず、どやしつけながらも粘り強く誘ってきたからこそです。この姿勢、根気、子どもに向き合う時に本当に必要な物は何なのか、大いに考えさせられました。
 
 なぜ彼が数学がわかるようになったのでしょうか。もしかしたら、わけのわからない日本語の世界に放り込まれた時、もともとわかっていた算数まで、頭の中に霧がかかってしまったのかもしれません。日本語がわかるようになったら、頭の中が整理できたのか、算数までクリアーになってきたのでしょう。VT君は、もともと身についていた数学が非常にしっかりしたものだったので、むしろそれを頼りに日本語を学んだり、コミュニケーションをとってきました。KC君の場合、算数(数学)の理解度がそこまで達していなかったので、わからない言語(日本語)でやるのには無理があったようです。
 同じようなことは、あの「ご苦労様でした」のAI君にも言えます。彼も日本語力がそれなりのレベルに達してから、数学、そして英語(もともと英語を使う環境にいたのですが、日本に来てから使う機会がなく力ががた落ち)の理解度がよくなりました。

 U18のティーンエージャー組。本当にいろいろなことを引き起こしてくれますが、 いろいろなことを教えてもくれます。子どもを長い目で見守る。KC君は身をもって教えてくれました。これからの彼がどうなっていくか、また見守っていこうと思います(

子どもの世界を描くなら、やはりこの人!!(東京のスヌーピー展にて:この絵は写真撮影可)